油彩画

私はあなたを忘れたくない。あなたを忘れて生きるのが怖い。

そう、だからいつまでもこの世界に執着していたいのだ。

『天命、全う。』

あなたは永遠になろうとしている。

もう日が沈む、時は来る。

最期に伸ばした手は、あなたの終わりを告げる吐息を掴んで居場所を無くした。

 

2017年11月作成

第10回「秀彩展」

秀彩未来賞

『生く旅路

焦燥の道中、移ろう季節に狼狽える。

私が見た“生”と“死”の距離は本当に近くて遠いものだった。

記憶の中、涙を浮かべるほどの扇情的な夜景に揺られ、

目眩はあの小さな虫の命を奪うほど長かった。

朝焼けに煌めく孤高の海辺に佇んで、

ただ、あなたを想う。

 

2017年4月作成

第1回全国公募「日美展」

審査員奨励賞、徳島新聞社賞

『一度きり』

絶えず私の隣で眠っていた不安は

この瞬間消え去った。

傍に君が迎えに来たことは、

何秒後か、次に目覚めた時に知るだろう。

苦しみから逃れるために無我夢中で生き抜いた。

涅槃へ花を咲かせるため。

 

2017年9月作成

『恋患い〜初恋〜』

あなたに気付かれないままでもいいかな。話ができるだけでも満足かもしれない。けれど、あなたと目も合わせられない僕は、あなたに嫌われやしないだろうか。

 

2017年1月作成

『恋患い〜独占欲〜』

ちょっとだけ、大人な恋がしたかったの。あなたの襟足が少しずつ伸びていくのと同じくらいに、私のあなたへの想いは募っていくばかり。その唇が次にどんな風に動くのかきになるな。

 

2017年1月作成


『君を想う』

会いに来たよ、あなたに会うのはいつぶりだろうね。

せめてあなたと話す時は、私も色を無くしたいんだ。

あなたがいなくなったあの日と同じように。

 

2016年10月作成

 

 


『Goodbye and…』

弱さしかない自分に別れを、

自分を好きになれない自分に別れを。

 

2015年作成

『みんな1人』

自分は自分しかいないから、

1人の世界で生きている。

それでも私の知らないところで

別の時間が動いているのを、

どこか胸の奥で感じているから…

そう、みんな1人で戦っている。

 

2015年11月作成


君に逢いたい季節』

君は大切な人。

寒い空の下でも僕を待っていてくれる。

 

2015年作成

『この世より』

“飛べそうだ”なんて考えちゃ、それを想像する。

すれすれのところまで来たけれど、

生まれる前から約束していたことを思い出した。

“生きてくれ、約束だ。” 

 

2016年4月作成  

 

 

 

『天使』

今までの記憶はほとんどないけれど、

今まで受けとった愛情はこれほど鮮明に残っている。

ずっと生傷のまま私に生きる力を与え続ける。

 

2016年4月作成

 

 

 

 

『次の世界で』

この空気さえなければ全てのものは綺麗に見えるのか。

知らないところにあるものも、知らない誰かの死でさえも。

 

2016年4月作成

 

 

 

 

 

 

『流転せよ』

全ての生き物は生命の門をくぐり、転生輪廻を繰り返す。

行っておいで、そして役目を終えたらここに帰ってきて、しばらく休むと良い。

 

2015年2月作成

『月白の風』

月白の風が目の前を覆った時、それは大きな翼に見えた。

それがどこへ行くのか私には分かった気がした。

空っぽの頭の中は既に夕焼けの色に満ちて、そこにはただ、

私の生きてゆくであろう世界が広がっていた。

 

2014年2月作成


アクリル画

あなたと出会った日、そこから紡いだ多くの日々に無駄なものなど只の一つでも存在したのだろうか。受け入れなければならない、あなたが私に放った密やかなさよなら、眠い目をこすってでもあなたと話したかったこと、本当に何もかも忘れたくないこと。